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【海外視察】世界の果てから見える風景・・・カナダ編

こんにちは、サム・リアルティの高橋です。
視察14ヶ国目カナダ、バンクーバーにやってきました。
美しい豊かな自然と近代的な街並みが融合した、素晴らしい都市です。
衛生や治安等生活に必要な要素が十分に満たされているばかりでなく、移民に寛容な国柄の為、異文化・多民族の社会が形成されており、先進国でありながら、エキゾチックな雰囲気も感じさせます。
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⬆上2枚。「グランビル橋」より撮影。このエリアでは、ヨットハーバーや公園に面した高層マンションが林立しています。
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⬆「グランビルアイランド」より撮影。写真が「グランビル橋」です。
住みやすい国(都市)ランキングにおいて常に上位に名を連ねるカナダ。前述のランキングは、世界の国々を対象に、環境や治安などいくつかの評価項目を採点し統計化したもので、多くの会社が類似の調査を行っています。会社によって調査結果に偏りが見受けられるのですが、カナダはどの調査会社においても上位にランクインしています。
世界を訪問して得た私の実感に近い統計は、Word Press.comが発表している「Quality of life INDEX(住みやすい国ランキング)」です。2011年度の結果を見てみましょう。
□Quality of life INDEX 2011
1位 アイスランド
2位 ノルウェー
3位 スウェーデン
4位 スイス
5位 ルクセンブルク
10位 カナダ
13位 日本
31位 アメリカ
詳細は以下、⬇をご覧下さい。
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住みやすさを地図上で色分けしたものが、こちら⬇。住みやすさの順番は、良い方から順に緑、黄色、オレンジ、赤、黒となっています。
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出典:http://nationranking.wordpress.com/2011/03/06/2011-qli/
アジアの中で日本が一番住みやすいという結果は誇らしいですが、カナダには後塵を拝しています。僅差ですから、決定的な違いはないのかもしれませんが、個人的には人種や性別による社会的格差が小さいことは、ひとつの要因として挙げられると思います。
しかしながら、移民受け入れに対して負の側面も見えて来ました。
バンクーバーには、他国と同様、中国人移民によって形成されるチャイナタウンが存在するのですが、この街の治安が現地で非常に問題視されています。ガイドブックにも、稀に見る「治安が悪いので注意」という記載。
チャイナタウンの近くにあるファーストフード店で理由を尋ねると、「浮浪者や麻薬中毒者が多いから危険、行くならこの道を通りなさい。」と何やら穏やかではありません。
比較的安全と言われて足を踏み入れた場所が、写真のチャイナタウンの入り口です。
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が、しかし、治安が悪いエリアから一本道を外れただけ。通りには、げっそりと痩せ細った人や目の焦点が定まっていない人が至る所にいます。
信号待ちをしていると、「ごつん」と私の背中に誰かが衝突してきました。後ろを振り返ると、目の下に大きなクマのある中年男性がのっそりと立っています。臆病な私は思わず、「ひゃ!」と声をあげてしまいましたが、おじさんは「I’m sorry」とだけ呟くと、また方向感なくトボトボとどこかへ歩いていくのでした。
怖くなった私は、この中華門で引き返しました。調べてみると、どうやらこのエリアは、中国の貧困層が仕事を求めて移住してくるエリアであることが分かりました。移住してきたものの、彼らは英語を話さず、主に中華街の中でしか生活しない為に、非常に閉鎖的なコミュニティーが形成され、それが麻薬の売買や売春、発砲事件などの犯罪を生む温床になっているという実態があるようです。
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⬆ギャスタウン。このエリアは比較的安全で、この隣にチャイナタウンがあります。奥に見えるタワーは、街を一望できる「バンクーバールックアウト」。
また、チャイナタウンには、麻薬を合法的に投与して中毒状態から解放する「薬物投与施設(the injection site)」も存在します。規制を強化して街を浄化するのではなく、一定程度治安の良くないエリアを意図的に温存することが、犯罪者が街に溢れ出すことを防止し、結果的に街全体の美化が図られる。このような考え方のもとに、街づくりが行われているように感じ、であるならば何ともユニークな政策だと思いました。住みやすい国ランキング上位国といえども、全てがバラ色ではないようです。
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⬆カフェやホテルで配布されている観光客向けマップ。チャイナタウンだけ字体が他のエリアと異なり、おどろおどろしいイメージになっています。
経済が成熟した日本においては、内需拡大と不動産市況の回復に向けたマクロ的な処方箋は、人口増加と移民受け入れ程度しか選択肢はないと私自身考えていましたので、カナダを訪れて少し見方が変わりました。
「子供は増えない」「移民は危ない」となると、残る手立ては、国民一世帯あたりが住宅を二戸以上所有・賃貸することがスタンダードな価値観として広く浸透することくらいでしょうか。しかし、それが果たして打開策として採るべき正しい道なのか。日本の未来像が気になって仕方がないカナダでした。
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⬆お台場的な存在の「カナダプレイス」。
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⬆「カナダプレイス」から見える景色。右手の緑が市民の憩いの場「スタンレー公園」です。
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⬆「スタンレー公園」内から撮影(上2枚)。敷地面積は皇居の3倍だそうです。都会でありながら、豊かな自然とナイスビューが身近にある生活は、羨ましいですね。
海外特派員 高橋
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